大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

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2008年05月10日

見方の違い(会社の業績編)

本日の西日本新聞の一面には「トヨタ九州1兆円企業」という言葉が踊っていた。


九州に本社を置く企業では、九電に次ぐ1兆円企業となったとのことで、売上高が前面に出てるのは理解できますが、やはり企業にとって大事なのは、売上より利益だと思います。
そっちのほうは、ちょっとしか書かれていません。記事によると経常利益は前年比14.7%減の約200億円。純利益が同3.6%減の約140億万円。

一方、本日の日経新聞の15面(投資・財務1)をみてみると、


「キーエンス最高益 純利益632億円、20円増配」との文字が・・・。

キーエンスって会社をご存じの方は少ないと思いますが、主に工場の設備で利用するFA向けセンサーを開発・製造している京都の会社です。

では、キーエンスの売上は??ということですが、約2000億円です(トヨタの5分の1)。ざっというと利益率は約30%。
一方トヨタ九州の場合、約1.4%になります。同じ製造業で、コレだけ利益率が違うのです。
また利益の絶対値でもキーエンスはトヨタの約4倍稼いでることになります。

キーエンスにはそれなりの競争優位性やビジネスモデルがあるのですが、日本の人口が減少していく経済が成熟化し、人口が減少していく日本の社会で、今後どのような企業が求められているのか?を考えると、トヨタ九州よりも、このキーエンスという会社にヒントが隠れているのかも知れません。しかも地域産業活性化、クラスターという視点ではなおさらですが。

たまには、まじめなことを書いてみました(笑)。  


Posted by 坂本 剛 at 12:42Comments(4)今日の出来事