大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2008年08月09日

PicoCELA㈱設立(九大発ベンチャー誕生編)


昨日、2008年8月8日に、九大発ベンチャー「PicoCELA株式会社」が設立されました。

そうなんです、昨日アップしたブログのことは、この会社のキックオフのことだったんです。会社が無事設立され、ようやく皆さんに情報をオープンにすることができます。

会社の概要は以下のとおりです。

・ PicoCELA株式会社は、wireless local area networkをwireless wide area networkへ容易に拡張可能な画期的な基地局インフラを提供し、マルチ無線IFを搭載したスマートフォンを利用するお客様へ快適なブロードバンド通信環境を提供する。

・ PicoCELA株式会社は、世界中が、誰でもいつでもどこでもコミュニケーションすることができる、ワイヤレス・ブロードバンド環境を実現することを目指す。

・ 上記理念を実現するために、「偉大なるサブ」として、世界中の、全ての国、企業、組織、個人に対し、貢献する。

・ 世界中でもっとも普及しているIPネットワークとWiFiを用いて、ワイヤレスデータ通信のラストワンマイルの問題を解決する。
(PicoCELA㈱HPより)

詳細はPicoCELA㈱のHPをご覧ください。⇒こちら
九大システム情報科学研究院古川浩准教授の研究成果であり、文部科学省の第2期知的クラスター創成事業に採択されている「MIMO-MESHプロジェクト」の事業化を目指す大学発ベンチャー企業です。

古川先生とは、約4年の付き合いです。元部下で、現在、某自動車メーカー系の企業でIPを扱っているヲタ、いや垣岡君が古川先生の特許などの案件を担当したことから始まり、その後2代目の井上君が担当を引き継ぎました。

そして、その井上君が、昨年からMIMO-MESHプロジェクトにPL(プロジェクトリーダー)として参画し、このたびベンチャー設立に至りました。私の元部下である井上君は、PicoCELA社の取締役(COO)に就任しています。

R0014587
CEOは、現在シリコンバレー在住の徳田さん(写真右側)。グローバルマーケットを目指します。
徳田さんのブログでもPicoCELA社設立のことがアップされています。⇒こちら

R0016247
今回ようやく会社設立に至ったのですが、ここまでくるのは、非常に長い道のりでした。。。3、4年前に古川先生とお会いした時は、外部研究資金を獲得しようといろんな努力してもなかなか報われず、悶々とした日々を過ごしていた・・・そんな時期でした。

その後、我々が行った交流会での出会いがキッカケとなり、第2期知的クラスター創成事業のプロジェクトに採択され、多額の研究・開発資金を獲得し、一気に事業化が進んだとのことです。私自身、実はそのこと(出会いのキッカケになった)を忘れていて(笑)、その話を先日のキックオフの際に関係者から伺い、改めて人的ネットワークの重要性を感じた次第です。

ベンチャーの支援といえば、非常に幅広いのですが、大学で行うことができる、いや大学でしかできない支援の一つが「場」の提供にあると考えています。いわゆる「ネットワーク」のハブとなる「場」です。

綾水会もそのインフラの一つであり、今回のPicoCELA社のアドバイザーには綾水会のメンバーやQBSのメンバーが名を連ねています。また、創業時の営業統括を行うスタッフも、私のネットワークで紹介させていただきました。

会社の設立はあくまで始まり。これからが勝負です。

「Think globally, act locally.」

先日のアントレプレナーシップ・シンポジウムのテーマである「九州から世界を目指す起業家を」よろしく、時代を一気に駆け抜けてほしいと思います。  


Posted by 坂本 剛 at 11:56Comments(2)大学発ベンチャー支援