大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

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2008年11月30日

パネルディスカッション(中小企業総合展編)


モノづくり連携大賞表彰式の終了後、午後からやビッグサイトで開催中の「中小企業総合展2008」の会場内で、モノづくり連携大賞受賞者によるパネルディスカッション「産学官連携で事業成長へ」が開催され、そのパネラーとして私も参加させていただきました。

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モデレーターは、日刊工業新聞編集委員の山本佳世子さん。私以外のパネラーは、

日刊工業新聞社賞
手ブレ計測・補正評価システムの開発と技術移転
電気通信大学 情報通信工学科 准教授
西 一樹 氏

新技術開発賞
産学連携による次世代耐熱マグネシウム合金基盤技術開発
くまもとテクノ産業財団 企業化統括
瀬戸 英昭 氏

中小企業部門賞
福井の人・技連携でヒット商品を創出した多層構造織物技術の開発
福井県工業技術センター 所長
笠嶋 文夫 氏
といった方々です。

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まずは、パネラーが受賞案件についてのプレゼンを10分。

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私が今回受賞した案件の経緯や特徴について最初にプレゼンを行いました。プレゼン資料を削ったつもりだったのですが、1分半くらいオーバーしてしまいました。

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まずかったかな~と思いきや、私以降のパネラーは、5分、10分(ということは20分)と時間オーバー。人のことはあまりいえませんが、プレゼンはpunctualでないといけませんよね。

その後、モデレーターの山本さんから2点、テーマを投げかけていただき、それにパネラーが答えるという形でパネルは進みました。

最初のテーマは、「連携大賞受賞の各事例の【地域の強み】は何ですか。連携するうえでそれをどう意識し発展させてきましたか」
2番目のテーマは、「地域では中小企業を含め『こんなことをやってみようよ』という集まり、コンソーシアムが中央に比べやりやすいのでは?」でした。

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我々が位置する福岡は、ベンチャー支援についてはインフラが他地域に比べ充実しているといえると思います(形上は・・)。ただ、それは行政が中心と行っている場合が多く、ともすれば「支援する」こと自体が目的になり、プレーヤーであるベンチャー側が軽視されるといった弊害があります。私は、その点について「あくまでもプレーヤーが一番」といったことを常々考えて行動するよう気をつけています。それによって、非常に内容の濃いネットワークが形成されつつあります。
また、コンソーシアム・ネットワークについて、中央よりも地方のほうがが形成しやすいのではないかと思っています。中央の場合は、様々な専門家の機能が細分化され、例えば弁理士さんでも、○○の分野の○○しかわからない、明細書を書くことしかしていないので、企業の知財戦略など考えれないといった場合が往々にしてあります。そうなると、人と人とのネットワークを形成すること自体も難しくなってしまいます。
一方、地方の弁理士さんは、明細書を書くだけでは食べていけないので、知財についてのコンサル、知財戦略はたまた、財務的なこと(特許出願費用が経営に影響を及ぼすため)についてもアドバイスを求められます。そういう方は会計士、弁護士、行政機関とも連携して仕事をしていますので、結果として人的ネットワーク形成能力が高くなる傾向があります。
そういう意味で、中央より地方のほうが人的ネットワーク形成がやりやすいと思うのです。そんな話をさせていただきました。

ということで、なんとか無事にパネルは終了。長い一日(11月26日)が終わりました。  


Posted by 坂本 剛 at 08:36Comments(2)大学発ベンチャー支援