昨日は、2名の若者が私を訪ねてきました。
1名は九大の技術をベースにした大学発ベンチャーを目指す方。
もう1名は、別の大学の学生で、以前から付き合いのある学生。
前者は、特許のことや、その他諸々があるので、ここで詳細は書けませんが、問題なのは後者の学生。
正直言って、痛々しいくらい、イケていませんでした。
自分自身で、新しい取り組みを行いたいということで、そのことについてアドバイスを求められたのですが・・・
○まったく一人よがりで、誰もやってほしくないことを、自分がやりたいというだけで無理矢理やろうとしている
○データが全てではありませんが、最低限調べなくてはいけないこと、お金をかけずに時間と汗をかけばできることをやっていない
○説明資料も自分よがりの内容、そこいらの本に書いてあるウォンツ、5Wなんとかといった項目はあるのですが、中身がまったくなし、マニュアル崩れ状態・・・
と散々でした。これじゃ、人の紹介もできない状態です。私の信用を失うことになりますから。
ただ、そのまま聞き流してもよかったのですが、心を鬼にして、かなり厳しいことを彼にはいいました。
今までそのようなことを言ってあげる大人や周りのサポーターがいなかったのでしょうか?
そこにも問題があると思います。
彼がいる場所は、九州をシリコンバレーに、なんとかバレーだ!と行政や大学などが旗振ってやたらとアピールしている地域。シリコンバレーといえば、技術はもとより人的ネットワークで繋がっている世界。
それなのに、彼がいろんなことを相談できる人がその地にいないのです。大学も、大学発ベンチャーや学生ベンチャーを売りにしているのに、彼に聞いてみると、大学でこんな相談をできる場所はないという。(報告書やHPでは、あることになっているのですが・・・)
ようは、報告書でやっている、やっているといっているだけで、実態は何もない。ここ4、5年産学連携、地域貢献と言われて多くの人、モノ、金が投入されたけど、結局はお役所仕事で何も実態が根付いていないのです。
彼の話を聞いていて、彼がどうのこうのではなく、そのような現実に疑問が生じてきました。
彼には、結構厳しいことを言ったので、もう相談にこないかもしれません。しかし、彼は最後まで、いじけることなく、キレることなく、私の声に耳を傾けてくれました。そこは非常に素晴しい点だと思いました。
もし、彼が今後も相談に訪れることがあれば、支援してあげたいと思っています。