40億人のためにビジネスアイデアコンテスト

坂本 剛

2013年09月11日 13:35

先日、神奈川の知人から告知協力の相談をうけたのが、「40億人のためのビジネスアイデアコンテスト」。

主催は「アイ・シー・ネット」という会社です。このコンテストの趣意書を要約すると

アイ・シー・ネット社は、世界をよりよくしたいと願う人々が集う企業。
・20年前の創業以来、政府開発援助(ODA)を中心に、開発途上国の人々や課題と向き合ってきた。
・世界ではいま、40億人が年に3千ドル以下のわずかな所得で暮らしている。そのような状況の中、
1)生後間もなく亡くなってしまう赤ちゃんを1人でも減らせないか。
2)痩せた土壌のアフリカの地方で、少しでも安定して野菜や穀物を収穫できないか。
3(東南アジアの小さな村の特産品を売り出すことで、村の人たちの生活が、わずかでも楽にならないか―。
・こうした思いを実現するために、民間の視点から広くビジネスアイデアを募り、新たな取り組みを始めることにした。

といったところです。世界の貧困が引き起こす様々な課題を、この会社が今まで培った経験と、外部からのいろんなビジネスアイデアを組み合わせてあたらなイノベーションを生み出すことで解決できないか、ということでしょうか。

この手のコンテストは数多存在します。その中で私自身が「おっ」と思った点が、

・ビジネスプランコンテストではなくビジネスアイデアコンテスト

であることです。私自身、ビジネスプランコンテストと謳うからには最低限の事業計画が組み込まれるべきだと思っていますが、その多くがビジネスアイデア(私はビジネスになりそうなネタ・アイデアだと認識しています)レベルのものばかりというのが現実ではないでしょうか。

ビジネスアイデアが悪いのではなく、そうであれば始めから「ビジネスアイデアコンテスト」と謳えばいいだけのことなのです。

特に今回のコンテストは、ビジネスアイデアを元に自社で事業化を目指そうという主催者側の具体的な意図があるのでこういう形で募集されていると推察しますが、そういったアウトプットの明確化が行われている点で興味をもちました。

それと、もう1点。サブタイトルが「そのアイデアが、世界をちょっと変えるかも」であることです。

モノによっては「俺らが世界を変える!」みたいに大上段に構えておきながら内容が伴っていないコンテストが散見される中、自らの状況を冷静に捉まえた上でこういったサブタイトルを付けているということに非常に興味を持ちました。

応募の時期は迫っていますが「俺が世界を変える!」ではなく「自分のアイデアで、世界をちょっと変えることができるかも」という方、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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