大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

2014年06月02日

九州大学発の蛍光色素(Fluolid-PM)

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1979 年に九州大学生産科学研究所(現・先導物質化学研究所)で発見された強蛍光性色素が、九州大学発のベンチャー企業での 10 年の開発期間を経て、がん等の疾病診断技術、DNA 検出技術等に応用されるバイオツールとして実用化のめどが立ちました。蛍光試薬は 2015 年度には 3 千億円(うち病理診断関連 1 千億円)の国内市場規模が予想され、米国での市場規模はその 50~100 倍と予想されています。この蛍光色素の実用化により、これまで国産技術がなく、欧米からの輸入に頼っていた様々な問題が解決されると期待されています。
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ということで、久しぶりのブログ投稿です。

随分前になりますが、私が九大知的財産本部のベンチャー支援の責任者をやっている時に知り合ったのが、今回のプレス発表で名前がでている「アイエスティー」というベンチャー企業です。プレス発表はこちら

社長は、九大OBで現在九州産業大学の教授を務める礒部さん。当時は、大学のベンチャ—支援の一環で定期的にお会いし、アドバイザーとともにメンタリングを実施していました。その後、ふくおかアイストから委託を受けて実施した「大学発ベンチャー:ビジネスプランブラッシュアップセミナー」にも参加いただき、ビジネスプランの検討・ブラッシュアップをサポートさせていただきました。

また、産学連携機構九州(九大TLO)日本政策金融公庫が締結した連携協定のもと、アイエスティーさんを紹介させていただき、福岡支店の担当者に、知的財産を活用した新たな制度融資を実行していただきました。

それから数年が経ち、今回のようなプレス発表が行われたことを大変嬉しく思います。この分野の技術(蛍光色素)は、そのほとんどが欧米で開発されたものであり、高価で輸送上の問題などにより品質にも問題があり、安定性が高い国産の蛍光色素の開発が求められていました。その有望株が今回の「Fluolid-PM」です。

今後の動向に期待大!です。



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Posted by 坂本 剛 at 11:58│Comments(0)九州大学
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