大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

2014年09月16日

QBSビジネスプランコンテスト2014で思うこと

先週の三連休初日の土曜日(9月13日)に、先日学内審査会の審査員を担当した「QBSビジネスプランコンテスト2014」の本戦会が箱崎キャンパスで開催されました。

QBSビジネスプランコンテスト2014で思うこと
参加チームは6チーム。QBSの学内審査を通過した2チームに加え、グロービス福岡チーム、岡山大学MBAチーム、関西MBA+1チーム、それと、QBSや企業の混合チームといった感じです。昨年より多様なチームが参加しました。

今回のコンテストのプランの内容等々については、細かくかくつもりはありません。こういったコンテストはいろんな所でいろんな形で開催されていますので、このコンテストの成り立ち・意義について私自身が思うことを述べたいと思います。

このコンテストは、元々、MBAプログラムの学習によって得られる分析・戦略立案能力の研鑽を目的として、2011年度から始まったものです。当初2年間は「九州大学 教育の質向上支援プログラム(EEP)」に採択され、大学本体が主催、それ以降は、QBSの学生の主体的な企画・運営として開催されています。

私は、立ち上げの企画段階で、学生会の方に相談を受けたのですが、こういった対外的にオープンにし、かつビジネスプランコンテスト形式で行うことに対し、否定的な意見を述べました。

理由は、
・目的が「MBAプログラムの学習によって得られる分析・戦略立案能力の研鑽」であるのに対し、入学して半年程度しか講義を受講していない、QBSでの学びが少ない学生が多く参加すること
・当時は、プランのテーマをかなり限定していたので「地域の雇用創出など」、通常のビジネスプラン構想以上にハードルが高いこと(応用問題)
などが挙げられます。

なので、学内でのビジネスアイデアコンテストとして開催してもいいのではないかとアドバイスさせていただきました。

しかし、その意見は受け入れられずに当初の予定どおり、外部に公開する形で第一回が開催されました。結果は、、、果たしてQBSの教育の質の向上に繋がったのか?個人的には相当疑問でした。運営面でも正直言って、学外に公開するレベルに達していたとは言えなかったと思います。

それぞれのビジネスプランのレベルもそうですが、10分のプレゼン時間に対し、3−5分オーバーしてプレゼンするチームへ警告することなく進行したりと、様々な問題が散見されました。だって、そんなことが認めてしまうと、参加チームに対し公平性が損なわれますよね。当たり前の話だと私は思いました。

その後、そういった事をSNSでアップしたところ、このコンテストの企画に関与されたみなさんから厳しいご指摘を受け(OBがなぜ、学生会の取り組みを否定するのか?嫌がらせか?など)、それ以来、私自身、このコンテストについていろいろ発言するのも嫌になり、このコンテストに限らずQBS関連のイベントへの参加もしなくなりました。

すると、昨年、主催を大学から引き継いだ学生会の方から「QBSビジネスプランコンテストの学内審査会の審査員をお願いしたい」と相談がありました。

私はすかさず、今までの経緯を説明し「それでもいいですか?」と問い返したところ、「以前坂本さんからご指摘いただいた運営面でも、改善を行いましたので、是非お願いします」といった言葉をいただきました。

改善例の一つが、上述の「プレゼンのタイムマネジメント」を評価に織り込んだことです。昨年度からプレゼン時間をオーバーすると減点の対象になっています。

実際に参加してみると、以前に比べ、運営面・参加者のプレゼン内容も向上していたことを実感した次第です。

そして、今年もご依頼を受け、学内審査会の審査員を担当させていただきました。

QBSビジネスプランコンテスト2014で思うこと
残念ながら最優秀賞は、学内チームではありませんでした(関西MBA+1チームの「マナビノミカタ」が獲得!おめでとうございます!)。

来年は是非、学内チームが最優秀賞を獲得すること期待しています。また、こういったコンテストがよく批判される理由として「コンテストで終わってしまい、本当にビジネスをやるのか?」ということが挙げられます。

確かにそういったコンテストが散見されるのは事実です。

ただ、このコンテストの目的は「MBAプログラムの学習によって得られる分析・戦略立案能力の研鑽」なので、決して起業を目的とはしていません。しかしながら、個人的には、こういった取り組みから本当に起業するチームが生まれてくると、このコンテストが更に発展していくこと間違いないと思いますし、是非そうあってほしいと思っています。

最後に2点。昨年、せっかくだからと本戦会の審査とは別には、私の個人的な思いで「あかりさか賞」を提供させていただきました。昨年なにげにやってしまったのですが、ことのほか喜んでいただいたので、今年もいろいろネタ(海外で買ってきたお土産など)を集めてあかりさか賞を贈呈させていただきました。

QBSビジネスプランコンテスト2014で思うこと
あかりさか賞受賞チームと記念写真をパチリ。今後も是非頑張ってほしいと思います。

それと、このようなコンテストを運営するには、資金的なサポートが重要です。以前は、大学の支援があったようですが、学生会が主催して以来、資金的にサポートしているのは、

QBSビジネスプランコンテスト2014で思うこと
QBSのアラムナイ組織「QAN」なのです。果たして、九州地区のMBAコース、エグゼクティグコースでこういった連携がとれたネットワークを有しているコースがあるでしょうか?このような学生会とアラムナイネットワークが連携できることが、QBSの強みだと思います。



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Posted by 坂本 剛 at 09:57│Comments(2)QBS
この記事へのコメント
「マナビノミカタ」のプレゼンをさせていただきました関西学院大学の本下です。先日はありがとうございました。レポート、興味深く読ませていただきました。
最優秀賞をいただいておきながら何ですが、私はビジネスプランコンテストが嫌いでした。プランを競い合う時間があるなら、さっさと実行して失敗した方が良いと考えていました。
しかし今回は、「マナビノミカタの知名度を上げる」ことを第一目的に、また、MBAの学校を越えた連携を強めることを第二目的に出場させていただき、相応の手応えを感じました。
ビジネスプランコンテストを主催する目的は明確である必要がありますが、参加目的は多様で良いのかもしれません。
今後とも連携のほど、よろしくお願いいたします。来年は「あかりさか賞」狙いで!?
Posted by 本下真次 at 2014年09月19日 19:20
なるほどですね。このコンテストから何かしら新しいビジネス、商品、サービスが生まれると、注目度も高まり、多様な参加が集まってくれるのではないかと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by 坂本 剛坂本 剛 at 2014年09月20日 15:17
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