大学の産学連携組織で大学発ベンチャーの支援を行いながら2008年3月に無事QBS(九大ビジネススクール)を修了しました。そして、2010年4月からは、産学連携的な会社の代表取締役社長に就任。2014年6月に任期満了により退任し顧問として活動しています。大学まわりの情報や産学連携に関する情報を独自の視点で発信していきたいと考えています。

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2011年03月01日

ランニングロイヤリティ

昨日、某企業から届いた特許の実施報告書を受け取り、思わず笑顔がこぼれました。

というのも、元々数年前にその企業と弊社が保有する特許の実施許諾契約書、いわゆるライセンス契約書を取り交わしていたのですが、当時の担当者の問題等もあり、当初の契約内容が、いまいち弊社にとって満足のいくものではありませんでした。

そのあたりのことを、私のネットワークにいる専門家のアドバイスも受けながら、ライセンス先企業様と打ち合わせを行い、先方にも納得していただく形で、契約内容の変更を行いました。

その特許を活用した商品は、一昨年くらいから上市されており、売り上げが発生しています。詳しくは書きませんが、女性の方ならもしかして目にしている、または、ご利用いただいている方がいるかもしれません(笑)。

今回の報告は、実質的に、商品の売り上げに対してランニングロイヤリティが発生する初めての報告書だったのです。ランニングロイヤリティというのは、特許の実施料のうち、特許が活用された商品の売り上げに対して○○%といった形でいただくものです。一方、一時金という形でいただく場合もあります。

つまり、ランニングロイヤリティは、いくら特許の実施許諾契約を締結したとしても、特許が実際に商品化(売り上げが発生)されないといただけないということです。

弊社((株)産学連携機構九州)としても、今までいろんな企業の方に特許をご利用いただいていますが、ランニングロイヤリティを継続していただくことは、そう簡単なことではありません。

ただ、今回の報告書に関しては、すでに商品化されているのは伺っていたのです、ちょっと(かなり?)期待していました。

結果として、以前企業の方に伺っていた数字に対し、予想を若干上回る実績が報告され、経営者として「にこっ」と笑顔がこぼれた次第です。

こういった形で、大学の研究成果が社会に還元される現場に触れることができるのが、この分野で働くモティべーションの一つではないかと思います。
  


Posted by 坂本 剛 at 12:35Comments(0)産学連携機構九州