2007年07月15日
早稲田と弱い紐帯の力
先日、早稲田大学で開催された「早稲田ベンチャーフォーラム」に参加してきました。今日はその時にちょっとした体験をお話したいと思います。
早稲田大学と九州大学は教育、研究分野等で提携をしており、今年の3月には、QREPプログラムに早稲田大学の学生および教職員が参加し、一緒にシリコンバレーに行きました。
それをキッカケに今後何かできないか?というディスカッションを行っています。今回このフォーラムに参加したのもそのような理由からです。
基調講演で、グーグル日本法人の村上社長の講演があったり、ビジネスプランのプレゼンがありました。非常に有意義なフォーラムでした。
会場の受付や手伝いは、早稲田大学ビジネススクールの学生(社会人)が行っていました。
QREPで一緒になったビジネススクール生清水さんともこのフォーラムをサポートされていました。(怪しそうですが、この人実はスゴイ人なんですよ(笑))
ここからが、「弱い紐帯の力」の話しです。
「 職をみつけたり、情報を得たり、レストランを開業したり、流行を生み出したりすることに関する限り、強い友人よりも、弱い社会的絆(弱い紐帯)のほうが重要である」という考えがあります。
これがグラノヴェッターという研究者が主張する「弱い紐帯の力」です。
ようはあまり関係の強い人、家族や友人がもっている情報は狭く、それよりも関係が弱い人からの情報に基づいて転職したほうがいい結果が得られるというのです。
このフォーラムのあるパネルで、私は質問しました。当然ながら、
「九州大学の○○・・・」から質問は始めます。
その後、昼休みになり、せっかくなので早稲田の学食で御飯を食べようと学内をウロチョロしていると、
「あの~」という声が・・・
「先ほど質問された九州大学の方ですよね・・・・」
話しかけてこられたのは、数年前に某大手メーカーを退職し、私費で海外のMBAを取得後、今年の始めに日本に帰国されたばかりの方でした。
これから仕事を探そうと思っているらしく、その選択肢として一般の企業だけでなく、大学も視野に入れているということでした。
なので、大学で働いている私の興味があったのでしょう。(私が質問の際に大学で働いていると分かったので)
私、こう見えて「人見知り」(笑)するので、初対面の方とはあまり話しが弾まないのですが、なんとなく話しが合いそうだったので、そのままお昼をご一緒することにしました。
これはその際に彼に撮ってもらった写真です。(いつものポーズじゃないでしょ)
御飯を食べながら、いろいろ話しをして、最後に、たまたま経歴書を持っているということで、名刺代わりにいただきました。(これから求職活動を始めようとしているということで持っていらっしゃいました)
そのことをちょっとウェブに書き込んでいたら、ある方(Aさん)から「現在募集している国際産学連携関係のスタッフ(海外マーケティング)に適任じゃないのか?」というメールが。。。
早速翌週月曜日に経歴書をAさんに見せるとまさにその彼は適任者でした。
彼にこういう仕事に興味があるか?とメールを打つと、「興味がある」との返信が・・・
彼は企業での海外マーケティングの経験があったのです。
ということでとんとん拍子に話しが進み、先週面接を受けられたとのことです・・・。
さあ、結果はどうなるんでしょうか?(笑)
このお話しでは、私と「早稲田」は「弱い紐帯」の関係にあります。距離も離れていますし、頻繁に会ったり、情報交換したりするまでの関係ではありません。またAさんと私は「強い紐帯」の関係にあります。
私が早稲田と「弱い紐帯」で繋がっていなければ、Aさんは候補者にたどりつけなかったでしょう。
その早稲田のフォーラムに参加し、あとは偶然ですが、あの時私が「まあ面倒だからいいや」「恥ずかしいし」と質問をしなかったらこの出会いはなかったでしょう。
そのような、理論に裏づけされた事象と偶然が重なり合った今回の件。まさに「It's a small world」です。
最近、ネットワーク分析の本をよく読んでいるのですが、その先行研究を実証するような出来事が身の回りでよく起こっています。(笑)
結果がわかったらまたアップします。
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